「富士山写真館」シリーズ59 

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残照富士 
      
            赤石岳(南アルプス南部)から

ハッセルブラッド500CM ゾナー250mm

 南アルプス南部の盟主赤石岳(3,120m)は、北に小赤石岳(3,081m)を沿えた山容は大きくどっしりし、赤石山脈の主峰を北部の北岳とともに風格がある。
赤石岳へは、出発点のさわら島から赤石小屋経由からのコース、荒川三山コース、聖岳コースそして小渋川コースがある。最も多いのは赤石岳荒川三山コースである。
 赤石岳への短いコースは赤石小屋経由コースである。前夜、さわら島小屋を泊まりここから東尾根(大倉尾根)をひたすら登る。
カメラ機材一式、テント自炊用具一式で40kg以上になる。これを背負うとかなり肩に荷が食い込む。
二日目の宿泊地赤石小屋(2564m)までコースタイム6時間であるが撮影しながら登るとこの荷物ではかなりの時間を要する。三日目は富士見平(2,701m)での撮影のため早めに出発する。赤石小屋から登り40分ほどにあり、赤石岳、荒川岳や白根南嶺上の富士山の好展望地である。
富士見平で一段落して撮影を終えて出発する。ここから2時間ほど行くと赤石岳への最後の水場である。数日の山頂自炊のため10gの飲料水をさらにザックに積み上げる。ウンザリするほどの重さになる。
ここからはお花畑もあり目を楽ましてくれるがここから小赤石岳分岐までの急坂にはひたすら登るだけである。ようやく南アルプス南部の盟主赤石岳(3,120m)に到着する。ここへはこれで何回来ただろう。
 来るたびにここからの富士山をはじめ北方面の荒川三山、塩見岳、南方面の聖岳などの山々がすばらしい展望である。あの重装備の辛さも忘れ、ここにいるだけで至極の一時である。