安らぎの山里 ソーリオ村(スイス)〜1
昨年(平成21年)6月末に私たち一行はヨーロッパアルプスの撮影でイタリア、スイスを巡りました。
ベルニナ山群の撮影後、スイス・サンモリッチから専用バスでマローヤ峠を越えてソーリオ村を訪れました。
ソーリオは、新田次郎の「アルプスの谷 アルプスの村」でも知られ、また、セガンティーニ(イタリア画家)やヘッセ(ドイツ作家)、リルケ(オーストリア詩人・画家)が愛した美しい隠れ里です。
セガンティーニはソーリオ村を、三部作「生・自然・死」の「生」の舞台として描いています。
ピッツ・パデーレ・シオーラ山群と緑あざやかな牧草地とスレート屋根の家々で素朴な山村の郷愁に誘い込まれました。
このなんともいえない山に抱かれた村を見ていると安らぎと優しさが体中に包まれて穏やかになりました。
ここへ来ると昔からの多くの画家・詩人たちが訪れるのもわかるように思えました。
私たちが宿泊するホテルは思いがけずに、ニーチェ(ドイツ哲学者)やリルケが利用した「ホテル・パラッツォサリス」でした。
パラッツォサリスはこの地を支配していたサリス家をホテルに改造したようです。
16〜18世紀の装飾品がある古い建物と見事な庭園は貴重な歴史遺産であり、ホテル内外全体が民俗館のようです。
私の泊まった部屋はホテルのパンフレットと同じ宿泊者の憧れの部屋でした。
室内には天蓋のアンティークな木の二人用ベッド、壁には当時のサリス家の人物油絵や周りも古い装飾品でさりげなく飾ってありました。
各階フロアや食堂にも人物油絵や装飾品があり当時を偲ばしていました。
また、庭園も各国から集めた植物で飾ったといわれる素敵な庭園です。ここでのランチも格別の感慨深いものがありました。
犬も猫もノンビリ、ゆっくりして誰もじゃますることなく寝そべったり歩いていました。
ソーリオ村のはずれからのピッツ・パデーレ・シオーラ山群と緑あざやかな牧草地
ソーリオ村からのピッツ・パデーレ・シオーラ山群
ソーリオ村のはずれからのピッツ・パデーレ・シオーラ山群
村のはずれからのソーリオ村と緑あざやかな牧草地
高台からの牧草地
村はずれから山群と家並み
村の教会近くで
ソーリオ村からのピッツ・パデーレ・シオーラ山群
庭園の一部
民家の窓扉に飾った手書き絵
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