「富士山写真館」シリーズ35
フジGA645Zi 55〜90mm
撮影地北アルプス燕岳(2,763m)へは、春から秋の期間はJR穂高駅からバスで宮城経由して中房温泉まで行き、ここ燕岳登山口から登る。
登山口からは第1・2・3・富士見ベンチを通り、3時間で合戦小屋に着く。
さらに槍ヶ岳の眺望のある合戦沢の頭(2489m)の登り、1時間超で人気ある燕山荘(山と渓谷2008年1月号「泊まってよかった山小屋」1位)に着く。ここから花崗岩帯を通り30分で燕岳山頂に着く。
しかし、冬期は宮城ゲートからの歩きになる。ここからは中房川の沿った車道を中房温泉まで3時間ほどひたすら歩く。ここ燕岳登山口から積雪のなかを登る。
この年の撮影は、年末大型寒波で北アルプスは連日の大雪であった。天候状況を観察して出発日を見極めて中房温泉までひたすら歩いた。案の定、中房温泉での停滞や諦めて穂高町宮城へ戻る登山者が多々いた。
翌日は早朝から快晴となり、深雪の中をひたすら急坂の登山道を歩くことになった。昨日までの降雪で樹林帯からも緩んだ雪がバラバラと落ちてくる。第1・2・3・富士見ベンチを通り、合戦沢の頭まで着いた。ここからは槍ヶ岳を望むことができる。
厳冬期の日の出前の早朝は、一日の中で最低の気温である。この日も氷点下20度以下の気温である。東の空から陽が昇る頃、薄いピンク色の空に富士山や南アルプスの山稜が浮かび上がってくる。
今日の始まりである。