古い町並みを歩いていて、「あれ!! 屋根の上に変ったものがあるぞ」とフト気がついた。
木造中二階の屋根の上に乗っており、主に名古屋市西部の古い町並みに見られる。
祀られているのは「熱田神宮」「津島神社」「秋葉神社」の三神が一般的であり、疫病・火災などの災害の防除をはじめとして、家内安全・町内安全などを祈願し町内連帯意識の要となっていたようだ。
起源は幕末の頃だといわれるが定かではない。明治から昭和前期にかけて多く作られ、第二次大戦の頃は陸海軍人の入営や、出征の際には屋根神様の前で壮行会を開いたり、戦勝祈願や武運長久祈願を盛大に行なったそうである。
@ 昭和区北山本町 | A 西区則武新町 |
B C 西区那古野一丁目 | |
D 西区枇杷島一丁目 | E西区枇杷島三丁目 |
F 西区枇杷島三丁目 | G 東区 撞木町二丁目 |
H中区平和二丁目 この屋根神さまは玉腰輝夫さんにご紹介頂きました | |
I東区東桜2−2 (04.5.25撮影) |
残念ながら、年々減り続け今では数十ヶ所しか無いようだ。またGの東区撞木町の物がそうであるが、形骸のみで中は無いものもある。
この地方特有のもので、非常に珍しいものなので
是非残して欲しいと思う。
毎月1日と15日が月並祭で 当番が決まっており、当番は早朝から屋根にはしごをかけ扉を開いて清掃し、紫の幕をはり、提灯を掲げ、海山の物をお供えする。
BCの那古野一丁目のものは良く保存されており、私が見た中では、Dの枇杷島一丁目のものと並んで立派な物であった。四間道から路地を入った所にあり場所はやや分りにくい。
D右下に写っているおじいさんが、この家の方で熱心に説明いただいた。
他所の物に比べ、屋根(せり出し)の部分が大きく
なかなか立派なものだ。桧づくりで 今 これだけの物を作ると
4百〜5百万円するそうだ。
昔はこの近所にもいっぱいあったが
次々と減っていくことを残念がって居られた。
Eすぐ側を 名鉄電車が走っているコントラストに、妙に感動した。
H中区では、初めての発見。
I久しぶりの発見。
少し前までなら、「後日デジカメを持って 再撮影に」行かなければならなかったが、
今は、携帯電話で撮れてしまう。世の中便利になったものだ。(写真の質は劣るが。。)
新しいマンションと、この写真のような建物が微妙に入り交ざっている。
「いつまで持つのだろう?」と不安がよぎる。
会社からの帰り道、一駅、二駅ウォーキングはよくやっているが、いつもと違う裏道を歩いて見つけた。
周りの風景を見ると、こんなところに在るとは想像がつかない所だ。
屋根神さま 番外篇
近江商人の街、近江八幡市を訪れた時、見つけました。
三ヶ所で見ましたので、やはりこの地区の
伝統のものでしょう。
名古屋の物とは、規模も形も違いますが 何の神さまをお祭りしているのでしょうか?
商売の神さま? 水運の神さま? 八幡さま?
謂れを調べることもなく戻ってきてしまいました。
滋賀県の方、近江八幡の方ご覧になりましたら 是非教えてください。
「ここにもあるよ!!」という情報がありましたら是非ご一報ください
forestc7@sc.dcns.ne.jp